目次
マスカレード・ホテル
あらすじ
東京都内で3件の予告殺人事件が起きた。事件現場に残された不可解な暗号から、3つの事件は連続殺人事件として捜査される。警視庁の捜査本部は、数列の暗号が次の犯行現場を予告するものであると解読し、第4の殺人は高級ホテル「ホテル・コルテシア東京」で起こると推測する。
数名の捜査員が、第4の事件を未然に防ぐ為フロントスタッフやベルボーイに扮してホテルに配置され、不慣れなホテルマンとしてのホテル業務に悪戦苦闘しつつ、不審な宿泊客を監視する事を強いられる。捜査一課の刑事・新田浩介は、英語ができる帰国子女であることから、同ホテルのフロントスタッフに扮することになり、新田の補佐・教育係には、優秀なフロントクラークの山岸尚美が任命された。
立場も職業倫理も異なることから、潜入捜査が始まった段階では衝突の多い2人だったが、共にホテルマンとして、時には捜査員としての目線を互いに共有しながら、日常起こるホテル内での悲喜交々の出来事に対峙していくうち、二人の間には信頼と共闘意識が生まれる。
そして、捜査本部がこれまでにない厳戒体制を敷いた、ある特別な1日が始まった。
(Wikipediaより引用)
作品・スタッフ・キャスト
公開:2019年
上映時間:133分
制作国:日本
感想
とにかくボリュームがすごい!
いい意味でも悪い意味でも疲れるほど頭を使う作品でした。とにかく情報量が多く、考察をしながら観ていたらどんどん変わっていく状況に、気持ちのいいほど振り回されます!
出演者も豪華でキャスト数もかなり多く、劇中に相関図は出てくるものの、その相関図は実にシンプルで、且つ写真は被害者の物のみで、疑わしい容疑者のわかることは名前のみ…。
犯人にまつわる情報は小出しに出てきますが、それ以上に癖の強い、怪しい豪華キャストのお客様が何人も代わる代わる出てきて、どんどん整理しても追いつかない、まさに脳内てんてこ舞い状態になります。(笑)
推理小説を読み慣れている方なら、こういう考察も馴染みがあるのでしょうが、2時間ドラマなどで甘やかされている脳にはかなり刺激的です!
予告に騙されるな!
TVCMや予告では新HEROと謳われていたので、TVドラマHEROのような少しコメディチックな有頂天ホテルのような作品を想像していたのですが…。
原作者を見ていただければわかる通り『本格ミステリーサスペンス』でした。
原作も読まずTVCMだけをみて映画館に行ったので、ホテルに来るお客様が、全員仮面をつけていて来客されるようなイベントを開催するタイミングで、何らかの事件が起こってしまい、素顔が見えずらい中、刑事達がホテルマンと協力しながら四苦八苦するドタバタコメディミステリー!…などと勝手に思い込んでいたので、終わった後は正直ドッと疲れてしまいました。(笑)
ただ、まったくコメディ要素がない訳でもありません!
長澤まさみさん演じる山岸と、木村拓哉さん演じる新田が、お互いの職種によるポリシーの違いでぶつかるシーンの掛け合いは、とてもテンポよく、また癖の強いお客様もキャラが濃くて、誰一人とっても、面白いお客様ばかりです。
小日向文世さん演じる能勢さんは、とても頭が切れる不思議な雰囲気をまとった方で、木村拓哉さん演じる新田の『元相棒』なのをしつこいほどアピールしてくるので、HEROとは違う局ですが、某刑事ドラマの特命係の方を彷彿と感じさせる役で、私的には一番ツボな方でした。
新HEROとは
TVCMや予告で使われているこの比喩は、ドラマHEROの主人公である久利生公平のような型破りで成り上がりの役を、また木村拓哉さんが演じます!…と事ではなく、全く違う形の救世主、こんな正義の守り方がありますよ!というニュアンスのが近かった気がします。
例えるならば『スパイダーマン→アメイジングスパイダーマン』よりも『スパイダーマン→ヴェノム』みたいな…。
ポン吉
まき子
また、主人公である新田浩介は、HEROの久利生公平のような成り上がりではなく、『お父様は弁護士の帰国子女で、少し気性の荒いお坊ちゃま』という少し雰囲気が違う役でした。
事件解決後の新田は少し感じが柔らかくなり、久利生に似てるようにも思いますが…(笑)
『人を見る目のある、正義を貫くアウトロー。』という部分はどちらにも最初から共通していますが、これは刑事ドラマにおいて、主役によくあるタイプなのかなと思うので、その一部で第二の久利生公平です!という事ではないのかなと私は感じました。
まとめ
このマスカレード・ホテル…かなりお勧めします!
最初こそ『あれ?仮面かぶってないの?コメディーじゃないの?』と思いましたが、ホテルの表舞台のシーンでよく使われている、挿入曲が最初にかかった瞬間に舞台であるホテルの重厚感や優雅さを感じ、一気にホテルの雰囲気に引き込まれていきます。
厳かで心地のいいその挿入曲が、ただ私好みだったという事もあるかもしれませんが…(笑)
一方で、その挿入曲の流れないホテルの裏側は、お客様のために忙しなく働く従業員がたくさんいて、表は煌びやかな商業施設で働いたことのある方なら、お馴染みの光景が広がっています。そこからさらに映画の世界に引き込まれて、このホテルで一緒に働いて捜査しているかような感覚になりました。
ただ、だからこそ!!ゆるーい気持ちで観に行くと痛い目をみます!!!特に脳が!!!!(笑)
これからこの映画を観られる方に
1つだけ、『ココ注意して観ておけば安心』というポイントを言いますと、山岸さんのする言動はすごく大事です。これは事件においても、山岸と新田との意識違いや性格などにおいても大切なポイントだと思います。
むしろ犯人捜しよりも、そこに注目して、二人がどんどん互いを理解し合い、協力して解決していく様を楽しむのも、ありだと思います。
友情出演
ポン吉
まき子
ちなみに私は全く見つけられませんでした。エンドロールに出てきたのすら見逃したレベルです…。
そのぐらい劇中で頭をフル回転させていたので、最後シーンの長澤まさみさんの美しさに浸りながら、放心状態でクレジットをポケーっと眺めていたのを覚えています。(笑)
明石家さんまさんが友情出演しているシーンを知りたい方のために調べておきました!
事件自体の真相やネタバレにはなりませんが、『劇中のこの部分に出てるよ!』というネタバレになりますので知りたい方のみ下の部分をクリックし見てください!
さんまさんが出演している問題のシーンなのですが、事前に知らなければ見つかる訳がないレベルのようです。
どうも、さんまさんはホテルにチェックインする宿泊客として劇中に出ているらしいのですが、チェックインするお客様なんて、劇中には数えられないほど出てきます。
しかも、あのお笑い怪獣のさんまさんが、ふざける事も、目立つような変な動きをする事もなく出てくるというのです。尚且つ、帽子も被っているそうで…。
実は、映画公開する約1年前の2018年1月に放送された、特番『さんタク』の中で、さんまさんが映画の撮影現場に潜入し、友情出演するシーンを撮影する、という様子が放送されたそうです。
なので番組を見ていた方が『番組で撮影してたのはここか!』とそっと楽しめる、おまけぐらいしか出てなかったみたいです。
まあ、友情出演って大体そんなもんですかね…。
やっとここで問題のシーンですが、出てくる場面は、『事件解決後、新田がお客様としてホテルのラウンジに来た時に、新田の後ろでチェックインしている帽子を被ったお客様』みたいです。
もはや、さんまさんじゃなくてもいいレベルのエキストラですね。(笑)
本当に映画の終盤、最後の最後です。
確かそのシーンぐらいからすでに木村拓哉さんや長澤まさみさんのクレジットが出始めていたと思います。
チェックインした後も、そのままエレベーターホールに向かうところまで映っているそうなので、クレジットが出てきたら『帽子の被ってる人がいないか?』要チェックしてください!
まき子
まき子
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